はじめにお読みください
- 「浜松市中小事業者等デジタル化支援事業費補助金」の【第1号様式】事業計画書の記入例をご覧になれます。
- 記入例は、架空の企業を用いた事例です。実在の人物・団体・製品などとは関係ありません。また、現実には考えにくい設定としている箇所があります。
- 事業計画書のうち、「3 事業計画の内容」と「4 事業計画に要する経費」を掲載しています。形式的な情報のみを記載する「1 申請者の概要」「2 補助金振込先に関する情報」は省略しています。
- 本ページの内容は、ご自身の判断と責任においてご利用ください。
記入例1(システム開発を伴う事業計画)
3 事業計画の内容
(1)具体的なデジタル化の取り組み
自社の概要
A鋳造株式会社(以下、当社)は、砂型鋳造という技術に強みをもつ製造業です。主に、自動車部品を製造しています。
デジタル化が必要となる背景
当社では、主にExcelや紙を使った情報管理を行っています。その影響で、顧客ごとの見積積算根拠を把握しているのが特定の営業担当者に限られるといった属人化、指示書など生産の進捗に関わる書類を紙で出力しているため汚損しやすいといった問題が発生しています。これらの解決を図るためにデジタル化を進めます。
デジタル化の進め方
【システム導入等関連経費】
C社が提供している業務管理アプリを作成できるクラウドサービスの「*****」を導入します。導入にあたっては、「*****」の導入をサポートしているシステム開発会社のD社に依頼して、当社の業務に合わせたカスタマイズ(開発)を行います。カスタマイズのポイントは以下の通りです。
- 営業部門:案件管理・見積管理・受注管理などを「******」だけで行えるようにします。これまでのExcelを使った管理を廃止して、誰でも顧客情報にアクセスできるようにします。この取り組みによって、顧客管理に要する工数を削減します。
- 製造部門:製造予定の可視化・外注依頼・作図依頼などを「******」だけで行えるようにします。これまでの紙の指示書を使った管理を廃止し、工場ではタブレットを用いるようにします(タブレットについては後述)。この取り組みによって、生産管理・工程管理に要する工数を削減します。
なお、「******」は、自社にプログラミング知識を持つ人材がいなくても導入しやすいノーコードツール・ローコードツールといわれるものです。自社に合わせたカスタマイズも容易に行えるため、本補助金の事業実施期間内で導入可能です。
【システム導入等付随経費】
製造現場で「******」を使用するために、E社のタブレット「******」を3台導入します。このたび開発するシステムはクラウドサービスなので、社内Wi-Fiにつながっていれば工場内でも問題なく使用できます。タブレットの導入によって、工場のペーパーレス化を実現します。
(2)事業実施スケジュール
期間 (いつ) |
実施項目 (なにをするのか) |
---|---|
2025年9月中旬~10月中旬 2025年10月中旬~11月上旬 |
※本項目のスケジュールは、交付決定時期を9月上旬と仮定したものです。 「******」の使用ライセンス申し込み、システム開発会社のD社への発注を実施。ただちに「******」のカスタマイズを開始します。カスタマイズにあたっては、当社の代表取締役・営業部長・製造部長がD社側とコミュニケーションをとって、当社の現状や目指すところを反映したアプリにできるようにします。 工場で使用するタブレットを発注します。同時に実際の案件で、開発中のアプリのテストを行い、必要に応じてD社と相談の上で修正します。修正後は、「******」を使用する全従業員に対して、研修を行います。 補助事業としては、上記で終了です。なお、本事業終了後もD社にサポートを受けながら、「******」が当社に定着するようにします。 |
(3)事業実施により目標とする事業成果
本事業の実施により、目標とする事業成果は以下の通りです。
○生産性の向上
これまでExcelや紙を使用していた業務の時間削減を目指します。具体的には、営業部門で月20時間、製造部門で月30時間発生していた残業時間を50%削減させます(残業時間は2025年1月~6月の平均)。また、デジタル化によって空いた業務時間を従業員のスキル習得(リスキリング)に充て、さらなる付加価値向上を図ります。
○賃金引上げ
生産性の向上によって増加した利益の一部を原資として、賃上げを行います。具体的には、2027年3月期の給与支払総額(役員報酬を除く)を、2025年3月期と比較して2.5%増額させます。
4 事業計画に要する経費
(1)収支予算表
(支出)
(単位:円)
科目 | 補助対象経費 | 摘要 |
---|---|---|
システム導入等関連経費 | 560,000円 | クラウドサービス「******」の利用に要する経費、同サービスのカスタマイズ(開発)に要する経費 |
システム導入等付随経費 | 150,000円 | タブレットの購入に要する経費 |
その他経費 | ||
合計 | 710,000円 |
(収入)
(単位:円)
科目 | 金額 | 摘要 |
---|---|---|
補助金(見込み) | 300,000円 | 補助金交付による収入 |
自己資金 | 410,000円 | 全額、手元資金(現預金)より捻出します。2025年6月時点の現預金残高は約5,200万円、当座比率は214.5%となっております。本事業の実施に懸念はありません。 |
その他経費 | ||
合計 | 710,000円 |
(2)科目別支出予算内訳
ア システム導入等関連経費
項目 | 仕様 | 数量 | 単価(円) | 金額(円) | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
クラウドサービス利用料 | 業務管理アプリを作成できるクラウドサービス「*****」の利用料 | 60(日) | 1,000円 / 日 | 60,000円 | 交付決定時期を考慮して、数量を60日分(2ヶ月分)としています。単価は、従業員15名分の年間利用料360,000円 ÷ 12ヶ月 ÷ 30日 = 1,000円として計算しました。 |
システム開発の委託費 | 上記、業務管理アプリ「******」のカスタマイズをシステム開発会社に依頼する費用 | 1 | 500,000円 | 500,000円 | |
合計 | 560,000円 |
イ システム導入等付随経費
項目 | 仕様 | 数量 (時間) |
単価(円) | 金額(円) | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
タブレット | ***pad(型番:******) | 3 | 50,000円 | 150,000円 | 工場で「******」を使用するために必要です。 |
合計 | 150,000円 |
ウ その他経費
項目 | 仕様 | 数量 (時間) |
単価(円) | 金額(円) | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
合計 |
記入例2(システム開発がない事業計画)
3 事業計画の内容
(1)具体的なデジタル化の取り組み
当店の概要
トリミングサロンA(以下、当店)は、小型犬・中型犬を専門に対応するトリミングサロン(ペットの美容室)です。
デジタル化が必要となる背景
当店は、2023年7月の開業から代表者の佐藤1名のみで営業してまいりました。順調にお客様数(飼い主様と愛犬)が増加しているため、2025年4月にトリマーとして従業員を雇用しました。今後、業務効率化やさらなるサービス品質の向上を図るために、デジタル化に取り組む必要があると認識しております。
デジタル化の進め方
【システム導入等関連経費】
本事業では、表1に記載の3つのシステムを導入します。いずれもクラウド型で当店のような小規模事業者の利用者も多いサービスです。
システム名 | 概要 |
---|---|
Cリザーブ | ウェブから予約を受付できるシステム。お客様ごとに施術の履歴等を管理できるカルテ機能等も有している。 |
D会計 | クラウド会計システム。経理の知識がなくても記帳が容易。後述のFレジとも連携できる。 |
Eレジ | ウェブから予約を受付できるシステム。お客様ごとに施術の履歴等を管理できるカルテ機能等も有している。 |
- Cリザーブを導入することで、これまではLINE公式アカウントや電話で受付していたご予約をCリザーブで管理できるようになります。ご希望の日程を予約台帳と照合して、お返事をするという手間がなくなることで、予約受付業務の工数を削減できます。
また、Cリザーブには、顧客データのカルテと活用できる機能があります。犬ごとの施術の履歴や飼い主様のご要望を記録しておくことで、従業員との間の情報共有に要する工数を削減できます。 - D会計を導入することで、これまではスプレッドシートを利用していた経理業務をD会計で管理できるようになります。銀行口座との自動連携や、Eレジの売上データの自動取り込みなどの機能を活用することで、経理業務の工数を削減できます。
- Eレジを導入することで、売上を自動的に記録できるようになります。トリミングは複数のオプションをセットでご利用いただくことも多くあります。このようなオプションの会計の間違いの予防になります。また、現時点で対応している支払い方法は現金とFペイというコード決済のみですが、Eレジ導入に合わせて複数のクレジットカード決済にも対応します。これらによって、レジ業務に要する工数を削減できます。
【システム導入等付随経費】
本事業で導入する「Cリザーブ」「D会計」「Eレジ」を利用するために、ノートパソコン(G社のG Book、型番***-*****)を導入します。通常は、レジ横に設置します。なお、これまでは代表者の自宅にあるパソコンを経理などに使っておりました。事業用のパソコンは所有しておりません。
(2)事業実施スケジュール
期間 (いつ) |
実施項目 (なにをするのか) |
---|---|
2025年9月上旬~9月中旬 2025年9月中旬 |
※本項目のスケジュールは、交付決定時期を9月上旬と仮定したものです。 交付決定後、速やかにCリザーブ・D会計・Eレジの利用申し込みをします。同時にノートパソコンを発注します。どのサービスもすぐにアカウントが発行されるため、ノートパソコンが届き次第、利用を開始できる予定です。 Cリザーブで予約受付ができるようになったことや、Eレジによってキャッシュレス決済の種類が増えたことの告知を、当店のウェブサイトとInstagramで行います。既存のお客様にもCリザーブの利用を促します。 |
(3)事業実施により目標とする事業成果
本事業の実施により、目標とする事業成果は以下の通りです。
○生産性の向上
これまで予約業務・経理業務・レジ業務に要していた時間の短縮を図ります。具体的には、2026年12月までに以下の成果を挙げたいです。(1)予約業務に要していた月あたり約90分を15分以内にする(2)経理業務に要していた年間約120時間(確定申告を含む)を24時間以内にする(3)レジ業務に要していた1人あたり3分の時間を2分にする。空いた時間分は、飼い主様とのコミュニケーションの時間に振り向けて、サービス品質を高めます。
○賃金引上げ
本事業の取り組みによって増加する利益は、本年から雇用した従業員の賃上げ(賞与を含む)の原資にします。本補助金の申請時点では、具体的な数値をお示しすることは困難ですが、従業員の施術件数などを加味して適正な賃金をお支払いできるようにします。
4 事業計画に要する経費
(1)収支予算表
(支出)
(単位:円)
科目 | 補助対象経費 | 摘要 |
---|---|---|
システム導入等関連経費 | 46,800円 | Cリザーブ・D会計・Eレジの利用に要する経費 |
システム導入等付随経費 | 170,000円 | ノートパソコンの購入に要する経費 |
その他経費 | ||
合計 | 216,800円 |
(収入)
(単位:円)
科目 | 金額 | 摘要 |
---|---|---|
補助金(見込み) | 108,000円 | 補助金交付による収入 |
自己資金 | 108,800円 | 全額、手元資金(現預金)より捻出します。2025年6月時点で事業用資金の現預金残高が***万円あります。加えて、毎月一定額の利益を確保できいることもあり、本事業の実施に懸念はありません。 |
その他経費 | ||
合計 | 216,800円 |
(2)科目別支出予算内訳
ア システム導入等関連経費
項目 | 仕様 | 数量 | 単価(円) | 金額(円) | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
クラウドサービス利用料 | Cリザーブの利用料 | 60(日) | 500円 / 日 | 30,000円 | 交付決定時期を考慮して、数量を60日分(2ヶ月分)としています。単価は、年間利用料180,000円 ÷ 12ヶ月 ÷ 30日 = 500円として計算しました。 |
クラウドサービス利用料 | D会計の利用料 | 60(日) | 30円 / 日 | 4,800円 | 交付決定時期を考慮して、数量を60日分(2ヶ月分)としています。単価は、年間利用料28,800円 ÷ 12ヶ月 ÷ 30日 = 80円として計算しました。 |
クラウドサービス利用料 | Eレジの利用料 | 60(日) | 200円 / 日 | 46,800円 | 交付決定時期及を考慮して、数量を60日分(2ヶ月分)としています。 単価は、年間利用料72,000円 ÷ 12ヶ月 ÷ 30日 = 200円として計算しました。 |
合計 | 46,800円 |
イ システム導入等付随経費
項目 | 仕様 | 数量 (時間) |
単価(円) | 金額(円) | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
ノートパソコン | G book (型番:***-***) | 1 | 170,000円 | 170,000円 | システム導入等関連経費で申請する各種システムを利用するために必要です。 |
合計 | 170,000円 |
ウ その他経費
項目 | 仕様 | 数量 (時間) |
単価(円) | 金額(円) | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
合計 |
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